テーマは「かいとう」

前回に引き続き、株式会社ヒストリア様主催、エピックゲームズジャパン様共催の第17回 UE4ぷちコンに参加させて頂きました。

今回のテーマは「かいとう」ということで、「開頭(かいとう)して知識を怪盗(かいとう)する」と解釈して作品を作りました。

作品のタイトルは「BRAIN HACKER(ブレインハッカー)」です。

まずは、応募した作品をご覧ください。

動画内でも説明していますが、今回の目標として「マテリアルを効果的に使う」と「ゲーム性を常に意識する」を掲げています。

ゲーム案検討

このゲーム案ですが、テーマ発表後の結構早い段階で思いついたもので、当時のメモを振り返ると以下のように書いてありました。

  • 「開頭」して知識を「怪盗」するゲーム。
  • 基本的なルールはステルスアクションゲームっぽいもの
  • 人をスキャンして、必要な知識を持った人を探して、知識を吸収するというゲーム。
  • 知識のネタは全てUE4の機能とかでも良いかも。
  • ステージ1「今日はカレーが食べたい」→カレー作りの知識を集めろ!
  • 鍋・おたま・野菜・肉・カレールウの知識が必須だ!

若干異なる部分はありますが、最初の思いついたものを、しっかりとゲームに落とし込めていると思います。

目標1「マテリアルを効果的に使う」

UE4のマテリアルを勉強してみると、本当に色々な表現ができるようになります。

今回の作品でも、頭のカット表現に使用したディゾルブマテリアルをはじめ、スキャン表現、ゲーム中のゲージ、背景等のグラデーション、場面切り替わり時のポストプロセスマテリアル等々、様々な場面でマテリアルを多用しています。

特にシーンが切替わる時のポストプロセスマテリアルは、ゲームの印象が大きく変化する手法だと思います。

ターゲットモブキャラと一緒にカット世界に移動するという世界観を表現
ゲームクリア時のシーン切り替わり時には、画面中にゲームロゴが隠れています

また、マテリアル自体は様々なプロジェクトに流用が可能ですので、手持ちの武器として蓄積しておくと、限られた時間の中で作らなければならない場合にはとても重宝すると思います。(UE4ぷちコンのレギュレーションとして「過去の資産を使いまわす」は許可されているので、これを使わない手はありません。)

目標2「ゲーム性を常に意識する」

本作品を作るうえで「ゲーム性」として意識した点は、以下の点となります。

[ハイリスク・ハイリターン]

スキャンモードでモブキャラに近づけば近づくほど、祈りゲージの上昇が早くなる。(物陰に隠れながら祈ることもできるが、それだけ時間を消費したり、相手が離れすぎてしまってスキャンに失敗する可能性が高くなる)

[失敗は即ゲームオーバーにならない]

モブキャラにナイフを持っている姿を見られても、カットモードで失敗しても、モブキャラが警察署に駆け込むだけで、その場でゲームオーバーにはなりません。警察署に駆け込まれると、マップ上に警察官が放たれる為、難易度が増していき、最終的にはゲームオーバーに近づきますが、それでもクリアが可能となっています。この点については、このゲームのオリジナリティがある部分だと思っています。

警察署から警察官が放たれるシーン モブキャラのゆっくり歩行と対比するような警察官のダッシュが目立つ!

「クエストとは関係ない知識を手に入れても意味がないワケではない」

本作品のスコア算出の根拠は、カットモードの精度となっている為、クエストの目的である知識以外もどんどん吸収していった方が高得点となります。(カット回数が増えれば、スコア上昇につながる為)

ハイスコアを目指すのであれば、制限時間内にどれだけカットモードに持ち込めるか、そして、どれだけ精度の良いカットができるかが勝負となってきます。

また、カットモードに持ち込むリスクとして、モブキャラに発見されてしまうリスクがありますので、この点はハイリスク・ハイリターンと言えるかもしれません。

無料アセットに感謝

本作品は2022年2月から永続無料となった「Assetsville Town」と、2022年3月に無料配布された「Journeyman’s Minimap」をメインに使っています。

特に「Assetsville Town」は街並みから、キャラクター・自動車・背景まで、基本的な世界観はすべてこのアセットを使って作ったと言っても過言ではないくらいに利用させて頂きました。

また「Low Poly Style Deluxe 2: Tropical Environment」「Supermarket」「Medieval Dungeon」をマップデータとして使わせて頂いております。

UnrealEngineはこのようなアセットが豊富にあり、ゲームを拡張する際にも、即座に対応できるのが素晴らしいと感じました。

次回

次回は、このゲームの特徴的な会話シーンの構築方法を説明したいと思います。

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