UE4ぷちコン 映像編3rdに応募しましたので、その製作記事となります。
作品名は「私と妻とニビの日常」で、ニビとは愛猫の事となります。(ロシアンブルー系の猫で毛の色のグレーを昔の日本語で言うと「鈍色(にびいろ)」だった為に、ニビという名前になりました)
ということで、まずは応募した作品をご覧ください。
今回のUE4ぷちコン 映像編3rdのテーマは「日常」ということで、私の日常をそのまま映像化してみました。
シーンは大きく分けて3つで「帰宅」「キッチン」「自室」という構成となっております。
作品のポイント
2年前に建てたマイホームを題材に、外観・LDK・自室をそれぞれ作んでおり、それぞれのシーンで分かれています。
外観編ではセンサーによる照明の自動点灯とFootIKと地面による足跡の変化を実装し、LDK編では実際のキッチンを再現することに力を注ぎ、自室編ではUE4の画面をシミュレートすることを目標としました。
外観編ポイント
外観編では、外構工事で取り付けてもらった玄関アプローチへの踏み板の下の間接照明と、玄関アプローチに近づくと点灯するライトを再現しています。
また、シンボルツリーとポストも設置し、自宅の特徴を表しています。
また、アスファルトとコンクリートによる足音の違いや、玄関アプローチの段差によるFootIK処理を入れています。
LDK編ポイント
自宅のLDKは中庭を挟んで分離しているという、ちょっと特徴的な構成となっています。そして、各部屋の中庭側には大きな窓ガラスが設置され、中庭から光を取り込む構成となっています。
そして、キッチンはアイランドキッチンとなっており、換気扇も天井から生えているタイプなので、それを再現してみました。
ただ、自宅には、私の仕事部屋と、妻の仕事部屋がそれぞれ用意されてしまっている為、家を建ててからリビングで2人揃ってテレビを見たという回数は数える程しかありません。(夕飯後はそれぞれ自室に入ってしまい、ニビはどちらかの仕事部屋で寝ています)
ということで、まったく使われていないリビングで照明が点灯することは稀で、今回の作品でも真っ暗なままとなっています。
自室編ポイント
仕事部屋として使っている自室は、2.5畳という大きさのうち、1.5畳を机が占めるというレイアウトになっており、実質1畳のエリアとなっています。
1.5畳分の机には27インチディスプレイが3台設置されており、PCが4台とノートPCが2台配置されています。
本物はディスプレイの奥にはカーテンすら無い窓が設置されていますが、今回は作品のストーリー上、窓にブラインドを取り付けてあります。
また、本物の写真を見てトリプルディプレイの上下左右のチリが合ってない事に気づくかもしれませんが、これはニビが窓の外を眺める時にディスプレイを乗り越えていく為に全体重でディスプレイを動かしてしまい、段々と面倒になってディスプレイの位置を調整しなくなってしまった結果です。
自室編で左側のディスプレイに映っている映像は、第16回ぷちコン応募作品の「CubicDrive」とその時に開催されたエンドレスランのオマージュで、真ん中はみんな大好きThirdPersonサンプルプロジェクトをAIで動き回るグレイマン、右側はナイアガラで作成した花火となっています。
画面が一瞬で切り替わってしまうので、気付きにくいですが、エディタの画面も再現しています。
動画の最後で明かされるのですが、これらの画面は全て、UE4上で実際に動いている映像をキャプチャしてディスプレイに表示しています。
そして、オチとしては、自室の窓のブラインドが開き、窓から飛び出すと、ディスプレイの映像と、外の世界がリンクしていたというタネ明かしとなります。そして、それは夢の中でもゲームを開発しているという私の頭の中を再現したものという事を映像で語りたかったのですが、、、映像で伝えるのは難しいものですね・・・
振り返り
UE4ぷちコン映像編への作品提出は今回が初めての為、色々と苦戦しました。
今回一番難しかったのは、映像内でキャラクターを自動的に動かす事でした。ゲームであればプレイヤーを動かすのはプレイヤーのコントローラーだし、AIで構築した敵は、ちょっとぐらいおかしな動きをしてもゲーム中でバレることはありませんが、映像作品ということでキャラクターを思い通りに動かす必要がある点が、今回一番難しかったポイントとなります。
自室編でニビが机に乗ってくるシーンがありますが、作品中ではニビのアニメーションを忠実に作成しており、廊下から歩いてきたニビが机に飛び乗って来るという動作まで作りこんでいます。(映像的には全く見えませんが・・・)しかも、これらの動きは全てCharacterMovementコンポーネントで実装しているのです。
参考にしたのは、UE4ぷちコンを開催しているヒストリア様のブログ記事で、「UE4 スプラインを移動するキャラクターを作る」という記事を参考にさせて頂いております。
https://historia.co.jp/archives/4290/
この技術は外観編での帰宅ルートでも使用しており、そこにFootIKと地面による足音の変化を追加して実装しています。
また、細かい点では自室編で窓の外をブラインドを開いたら見えるという演出は妻の助言によるものです。妻が作品を見て、「カーテンかブラインドがあれば良いよね」という助言をくれた為に、ブラインドを実装し、アニメーションするように作成してみました。ちょっとブラインドが開く速度が速すぎて印象には残りづらいのですが、ここも頑張って構築した部分となります。
去年は年末まで殺人的なスケジュールで仕事が詰まっていたので、作品制作に手を付けるのが12/31となってしまい、年明けも予定が詰まっている為に年末年始で作品を作り上げる必要がありました。作品を作りながら新年を迎えたのはとても良い思い出となりました。
完全に自己満足な作品となってしまいましたが、是非映像作品を楽しんで頂ければと思います。
One response
楽しく作品を拝見させて頂きました。
とても和みました…!住みたい…!
ネコチャン付き3画面開発はすごく捗りそうです。住みたい…!
解説も参考になります。
ひょっとしたらご対応中かもしれませんが、記事において
リファレンスとされているご自宅の方の画像が読み込めない状態になっているかもしれません。
(01/05 09:30 Win10, Chrome, Edgeで確認)
念の為ご報告致します。